
Google動的リマーケティングとは
動的リマーケティング広告とは自社サイトに訪問したことのあるユーザーに広告を表示し再訪問を促す広告です。一度サイトを訪問し離脱したユーザーを検討段階と想定した場合、そのユーザーの興味関心にあわせた個別の広告をリコメンドすることできるため、コンバージョンにつながりやすくなります。
Google動的リマーケティングのメリット

Google動的リマーケティングのメリットは、Google Display Network(Googleと契約し広告を出稿する場所を貸しているWebサイトが多数まとまったネットワーク)上に広告配信できることに加え、通常のリマーケティング広告よりもユーザーの特性に合わせて自動でアプローチを変えることができるという点です。
また、業種毎のフォーマットが容易されているためユーザー業種の特性も踏まえた広告配信が可能になります。以下では業種フォーマットの種類をご紹介いたします。
Google動的リマーケティングの業種フォーマット
| 教育 | 教育プログラムに関する詳細(学習分野や教室の場所など) | 
| フライト | 航空券に関する詳細(目的地や価格など) | 
| ホテルや賃貸物件 | ホテルや賃貸物件に関する詳細(場所や星格付け) | 
| 求人 | 求人に関する詳細(役職、給与など) | 
| 地域限定の商品やサービス | 地域限定の商品やサービスの詳細(内容、価格など) | 
| 不動産 | 不動産に関する詳細(名称、価格など) | 
| 小売 | 商品に関する詳細(画像、価格など) | 
| 旅行 | 旅行に関する詳細(目的地、価格など) | 
| その他(カスタム オプション) | 商品やサービスに関する詳細(内容、価格など) | 
Google動的リマーケティングの設定方法
Googleリマーケティングを利用するにあたっては大きく分けて以下の4つの作業が必要です。
- ユーザーデータ取得用のリマーケティングタグの準備
 - オーディエンスリストの設定
 - 広告として配信するためのデータフィードの準備
 - 広告配信先を決めるためのリマーケティングキャンペーンの出稿
 
設定に先立って、
- 広告を出す対象Webサイトにリマーケティングタグを埋め込むための権限(Google Tag Managerなどの編集権限)
 - Google広告のアカウント
 
の取得が必要となります。
1.リマーケティングタグの準備
ユーザーがどのページを閲覧したかなどの情報を収集するため、ウェブサイトにリマーケティングタグを設置します。大量のページにタグを設置する際は、Googleタグマネージャーなどのタグマネジメントツールを使って挿入する方法がー般的です。
リマーケティングタグの中にはアイテム パラメータが含まれます。必須のアイテムパラメータと精度を上げるために推奨されるアイテムパラメータがあります。また業種ごとに設定するアイテムパラメータは異なります。
小売業で設定するアイテムパラメータ
| パラメータ名 | 説明 | 必須 / その他 | 
| id | 商品の固有の ID。このパラメータ値は、Google Merchant Center の商品フィードの属性の id、item_group_id、display_ads_id のいずれかと一致する必要があります。 | 必須 | 
| google_business_vertical | 商品の検索に使用されるフィードの種類を指定します。値は「retail」に設定する必要があります。 | 推奨 | 
教育で設定するアイテムパラメータ
| パラメータ名 | 説明 | 必須 / その他 | 
| id | 教育プログラム用の一意の識別子。パラメータ値は、教育のビジネスデータ フィードの「Program ID」属性と一致する必要があります。 | 必須 | 
| location_id | 教育プログラム用の位置識別子。設定する場合、値は教育のビジネスデータ フィードの「Location ID」属性と一致する必要があります。 | 省略可 | 
| google_business_vertical | 商品の検索に使用されるフィードの種類を指定します。値は「education」に設定する必要があります。 | 推奨 | 
フライトで設定するアイテムパラメータ
| パラメータ名 | 説明 | 必須 / その他 | 
| origin | フライトの旅程の出発地。フライトフィードの [出発地 ID] 列の値と一致させる必要があります。 | 推奨 | 
| destination | 表示されているフライトの旅程の目的地。フライト フィードの [目的地 ID] 一致させる必要があります。3文字の空港コードがおすすめ。 | 必須 | 
| start_date | 航空便の出発日。 注: 日付は YYYY-MM-DD 形式で入力します。  | 
省略可 | 
| end_date | 航空便の帰着日。このパラメータを設定して、終了日が過ぎたら商品が表示されないようにすることをおすすめします。 注: 日付は YYYY-MM-DD 形式で入力します。  | 
省略可 | 
| google_business_vertical | アイテムのフィードの種類を指定します。値は「flights」に設定する必要があります。 | 推奨 | 
ホテル/レンタル物件で設定するアイテムパラメータ
| パラメータ名 | 説明 | 必須 / その他 | 
| id | ホテルや施設の ID。この ID は、ホテル / レンタル物件フィードの [施設 ID] 列の値と一致する必要があります。 | 必須 | 
| start_date | 予約の開始日。 注: 日付は YYYY-MM-DD 形式で入力します。  | 
省略可 | 
| end_date | 予約の終了日。このパラメータを設定して、終了日が過ぎたら商品が表示されないようにすることをおすすめします。 注: 日付は YYYY-MM-DD 形式で入力します。  | 
省略可 | 
| google_business_vertical | アイテムのフィードの種類を指定します。値は「hotel_rental」に設定する必要があります。 | 推奨 | 
求人で設定するアイテムパラメータ
| パラメータ名 | 説明 | 必須 / その他 | 
| id | 求人情報の ID。この ID は、求人データフィードの [ジョブ ID] 列の値と一致する必要があります。 | 必須 | 
| location_id | 求人情報の位置識別子。設定する場合、値は求人のビジネスデータ フィードの「Location ID」属性と一致する必要があります。 | 省略可 | 
| google_business_vertical | アイテムのフィードの種類を指定します。値は「jobs」に設定する必要があります。 | 推奨 | 
地域限定の商品やサービスで設定するアイテムパラメータ
| パラメータ名 | 説明 | 必須 / その他 | 
| id | サービスや取引の ID。この ID は、地域限定の商品やサービス フィードの [取引 ID] 列の値と一致する必要があります。 | 必須 | 
| google_business_vertical | アイテムのフィードの種類を指定します。値は「local」に設定する必要があります。 | 推奨 | 
不動産で設定するアイテムパラメータ
| パラメータ名 | 説明 | 必須 / その他 | 
| id | 物件の ID。この ID は、不動産フィードの [リスティング ID] 列の値と一致する必要があります。 | 必須 | 
| google_business_vertical | アイテムのフィードの種類を指定します。値は「real_estate」に設定する必要があります。 | 推奨 | 
旅行で設定するアイテムパラメータ
| パラメータ名 | 説明 | 必須 / その他 | 
| origin | 旅行の出発地の ID。この ID は、旅行フィードの [出発地 ID] 列の値と一致する必要があります。destination と origin の組み合わせは、アカウント内のすべてのフィードで一意である必要があります。 | 省略可 | 
| destination | 旅行の目的地の ID です。この ID は、旅行フィードの [目的地 ID] 列の値と一致する必要があります。 | 必須 | 
| start_date | 旅行の開始日。YYYY-MM-DD 形式で指定する必要があります。 | 省略可 | 
| end_date | 旅行の終了日。YYYY-MM-DD 形式で指定する必要があります。このパラメータを設定して、終了日が過ぎたら商品が表示されないようにすることをおすすめします。 | 省略可 | 
| google_business_vertical | アイテムのフィードの種類を指定します。値は「travel」に設定する必要があります。 | 推奨 | 
カスタム広告で設定するアイテムパラメータ
| パラメータ名 | 説明 | 必須 / その他 | 
| id | アイテムの ID。この ID は、カスタム フィードの [ID] 列の値と一致する必要があります。 | 必須 | 
| location_id | アイテムの位置識別子。設定する場合、値はフィードの「ID2」列と一致する必要があります。英数字で設定できます。 | 省略可 | 
| google_business_vertical | アイテムのフィードの種類を指定します。値は「custom」に設定する必要があります。 | 推奨 | 
広告主が配信したい業種に合わせたリマーケティングタグをWebサイトの<head></head>内に挿入します。精度を上げるため全ページに挿入します。

2.広告として配信するためのデータフィードの準備
動的リマーケティング広告は、ユーザーの履歴に応じて広告の内容を変えるために、その広告内容をデータフィードという形式でGoogleに格納する必要があります。
- リマーケティングタグの設定
 
で業種に合わせて<head></head>内に挿入したタグに一致するデータが必要になりますので、以下のGoogle広告ヘルプページから業種に適したフィードのテンプレートCSVファイルをダウンロードしてください。
動的リマーケティング: レスポンシブ広告のフィードを作成する > 業種に応じたフィードのテンプレートと仕様
ローカル環境でCSVファイルにフィードとなるデータを入力したら、ファイルをアップロードします。
Google広告管理画面の [ビジネスデータ] セクションにアップロードします。
小売業の場合には、Google Merchant Center に商品フィードをアップロードします。

「適用」を押すことでフィードにエラーがないか検証します。エラーがある場合正しく広告が表示されないので修正し再アップロードする必要があります。画像や住所のエラーは 3~4 時間経過しないと表示されない場合があります。
フィードが有効になるにはキャンペーンが有効になっていることが必要です。
- 正しいお支払い情報を設定した有効なアカウント
 - 有効な広告グループ
 - 有効なレスポンシブ広告
 - キャンペーンにリンクされた有効なフィード
 
各業種で必要なフィードの項目は
Google広告ヘルプ > 動的リマーケティング: レスポンシブ広告のフィードを作成する
を参照してください。
3. 広告配信先を決めるためのリマーケティングキャンペーンの出稿
次にここで設定したオーディエンスをどのGoogle広告のキャンペーンで利用するか設定します。そのためにキャンペーンを作成します。


広告キャンペーンが既に作成されている場合は以下の方法を取ります。

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